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支部長挨拶

平成28年度有機合成化学協会・関西支部長 森敦紀
 仮想と現実の区別のつきにくい世の中になっています。バーチャルリアリティー(VR)機能を盛り込んだゲーム機器が次々と発表され、都市のデザインや建築といった研究分野では、自分のアイデアをコンピュータグラフィックス(CG)で可視化することもよく行われています。さて、日本の製造業において化学関連産業の占める割合は非常に大きく、総売り上げは約50兆円となっています。有機合成化学が先導的な役割を持つ有機エレクトロニクス材料や医薬品の開発では、試行錯誤や熟慮に基づいて開発された製品のほか、研究者のちょっとしたアイデアから開発された製品も多く含まれています。有機合成化学協会関西支部では、様々な講習会やセミナーを通して、思考を深め、あるいはアイデアが湧くお手伝いをしています。多くの学生さんや研究者の方々に、自分の設計した分子を合成してその機能を現実のものとして確かめることのできる有機合成化学の面白みを感じていただければと願っています。皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。

平成29年度有機合成化学協会・関西支部長
(大阪大学産業科学研究所・教授)
笹井 宏明

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